鹿紙堂奇想譚

そらをふむ きみのあしおとを きいている

同人誌読書記録2

 

michishikagami.hatenablog.com

↑その1はこちら。さいきん読んだ同人誌を無軌道に述べます。

 

ますく堂なまけもの叢書③『NUDEという物語 横浜美術館「ヌード 英国テート・コレクションより」』2018年

美術館の企画展にみんなで行ってよってたかってああだこうだ言う座談会と、それにまつわる文集。えっ楽しそうだな……それぞれの関心と志向によって、話がいろいろ広がるのがよい。益岡さんの小説は「えっどうしてそれを思いついたの……(笑)」という感じ。

 

ますく堂なまけもの叢書⑪『矢川澄子というひと~緊急事態下に『妹たちへ』を読む~』2022年

わたしは読んだことのない本についてみんなでよってたかってああだこうだ言う座談会と、それにまつわる文集。読んだこともないしあまり関心もないのだが、関心があるひとたちについては興味がすこしあるので、なんか読んでしまった。わたしがちいさいころまでは共有されていた、「少女」を対象とするあれやこれや、いまはほぼほぼわたしは忘れ果てているのだが、たしかに80年代や90年代までは生きていて、そこにつよく執着したひとびとがいるというのは、今考えるとわりとたいへんなことだな~と思う。その界隈と、いま賑わっているフェミニズムや百合とは、断絶があるようでいて歴史はつながっており、「ことば」がなかったせいで言い表せなかった時代について考えた。益岡さんの小説は常軌を逸しており「えっどうしてそれを思いついたの……(驚後笑)」という感じ。

 

柊らし『息づく断片』おとといあさって、2022年

同人界にそびえる天才であるらし氏のショートショート集。やばい。