鹿紙堂奇想譚

そらをふむ きみのあしおとを きいている

同人誌読書記録

年末年始休み、すこし時間が取れたので積みまくっていた同人誌をすこしずーつ読んでいるのですが、きのうは二冊読み終わりました。どちらも「うん、同人誌!!」という、書き手の情熱の詰まったご本でした。

 

柴田太郎『短編創作集 満州国残照』中国貨車研究会、2015

戦前の満州を舞台にした短編小説集。え……これを……数百円で買えたのか……??(買い値は覚えていないですが)という、書き手の満州への情熱の籠もった本でした。当時の新聞記事とか同窓会誌とかを読まれている。途中でいきなりクトゥルフ神話になって度肝を抜かれ、ユムシを画像検索してしまった……。


ヰスタリア会『中島敦トリビュート 光と風と夢の続き』2017

中島敦愛をビシビシ感じるアンソロジー。最後の矢口水晶「八戒の憂鬱」で猪八戒視点で語られる猪八戒のヤバイ過去、とてもそそるものがあった。