鹿紙堂奇想譚

そらをふむ きみのあしおとを きいている

まだ存在していない本『玻璃の草原』の取材旅行(半日×2回)行ってきたよ記

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こんばんみ。鹿紙路です。

最近は↑が仮表紙の『玻璃の草原』という小説を書いています。11月の文フリ東京で発刊予定です。今回はその本のために取材旅行に行ってきたよ、という、読み手としてはどうリアクションを取ったらいいかわからない記事です。ね???? どういういことだ。自分でもよくわからん。けど、古代の武蔵国多磨郡に興味があるひとは(わたし以外にここにたどりついているのか?????)ちょっとは参考になるかもしれません。

『玻璃の草原』あらすじ

9世紀(平安時代前期)、武蔵国多磨郡(現代では東京都の多摩あたり)。農民の少女糸は麻布を晒していた川で、エミシの少女野志宇(のしう)と出会う。エミシたちはヤマトによる征服戦争のあと、各地に強制移住させられていた。ささやかなふれあいを通じて想い合うふたり。しかし、ヤマトとエミシ、さらには韓(から)のひとびとの思惑が対立するなか、糸は野志宇とともに北へ行きたいと願い始める――

という、わたし以外はたぶん思いつかない(クソデカ自意識)、古代の関東地方、織物が好きなヤマトの少女と、牛や馬を育てて暮らしているエミシの少女の百合です。少女っていっても野志宇のほうは二十歳くらいのイメージですが。

ということで、古代の多摩地方が舞台の小説を書くので、イメージしやすいように現地に行ってみよう、という主旨の取材旅行です。旅行といっても半日日帰りを二回した、というだけですが。千葉県民だけど。

大丈夫大丈夫、飛鳥やアッシリアより全然近い(いずれも去年出した本の舞台)。東北の古代城柵二個一日で回るより全然楽。歩き回ったけどな!

 

一回目:府中郷土の森博物館と多摩川

午後から京王線に延々と乗り、分倍河原駅へ。分倍河原。読めないよね。ぶばいがわらです。中世には大きい戦もあったらしい。分倍河原合戦。電車を降りてさくっとバスに乗り、

府中市郷土の森博物館|公益財団法人府中文化振興財団

へ。えっさっき見たら10/1から休館ですって。危なかった間に合った……!

府中は古代には国府(いまで言う県庁みたいなもの)が置かれて、武蔵国の中心地だったわけですが、この博物館はそこにもフィーチャーした郷土資料館です。郷土資料館というと、わたしの貧困な先入観だと、ちいさくて資料もすくないイメージがあったのですが、こちらはぜんぜん違います。まず敷地が公園。そのなかに古民家や洋館などが移築されていて、田んぼや植生の再現もある。隣にプラネタリウム。という盛りだくさんな場所です。お子さんだったら一日つぶせる感じ。博物館の歴史展示もかなり力が入っていて、

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古代だけでもこんな感じ。ジオラマやキャプションが洗練されていて、想像しやすかったです。

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金属製品や木工具の展示や

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古代の武蔵国府周辺のジオラマなどが圧巻です。

九州に送られる防人についてのVTRが流れてたんですが、しかしあれはどうだろうか。古代ってあんまり農民には性差がなくて、女性も財産経営をするし、そもそも結婚という紐帯の意味づけがうすいんですけど、VTRだと夫を送るのに妻が出てくるんですが、うやうやしい敬語で夫に話しかける。万葉集(中国的な価値観の強いひとが編集した)の記述を額面通り受け止めすぎじゃないか、という気がします。

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屋外展示のまいまいず井戸(螺旋形に道が下っていき、井戸が底にあるもの。平安時代から似たかたちの井戸が周辺にあったらしい)(まいまい=カタツムリ)が面白かったです。

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萩のトンネルがあり、萩は作中にも出てくるので嬉々としてくぐりました。

 

博物館を出たあとは、そこからほど近い多摩川の土手へ。

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小雨が降ったりやんだりのあいにくの天気で、多摩丘陵も雲がかかっていたりして見えたり見えなかったりですが、聖蹟桜ヶ丘方面へ徒歩で移動。

途中、多摩川を橋で渡り、

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goo.gl

こんな経路で、府中市から多摩市へ移動しました。

今回の目的として、登場人物たちが持っていた地理感覚や地形の実際を見てみたかったので、主人公のひとりが住んでいる場所の近くをうろうろしてみたのです。

聖蹟桜ヶ丘駅周辺は、落川・一ノ宮遺跡という、巨大な集落遺跡に含まれており、エミシの少女野志宇が住んでいたところ、という設定です。

 

しかし多摩丘陵、丘陵だからアップダウンが激しい。いや、多摩川周辺は平坦なんですが、駅の近くになるともう勾配がありますね。ということで時間も押してきたし、電車に乗ります。二駅さきの高幡不動駅へ。

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目的地は「三沢」です。なにせ主人公の糸が住んでいた設定の地名です。おお、実在する~(地図に載っているんだから当たり前ですが)と思いながら駅を出て、

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三沢! 三沢だ! と思いながら丘をのぼ……のぼ……

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すぐ挫折。急すぎ。階段のわきを地元の方がさっさと追い抜いていきました。多摩民、足腰強すぎ……。

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夜景だけ撮って駅に戻りました。写真へたすぎてぼやけてるけど……(スマホのカメラがダメダメ)

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うぇーいマッコリマッコリ~(高幡不動駅の餃子屋さん)

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うぇーいパクチーサラダと餃子~~~~

 

ということで一回目は終了。

 

二回目:多摩モノレールに乗って多摩センターへ

 Googleマップとにらめっこしているうちに、多摩モノレールの沿線が気になってきたんですよ。高架なので地形がわかりやすいし、多摩川を通って、主人公糸の村設定の地域から、もうひとりの主人公野志宇の一時的な移住地である帝京大八王子キャンパスのちかくを通り、多摩センターにつく。多摩センターには、近在の牧・小野牧の研究を紀要にまとめているパルテノン多摩の博物館があります。ということで立川駅から多摩モノレールに乗って南下し、多摩センターに行きました。

 立川南駅と北駅がある! 難度高い……けどたぶん南駅だろうということで南駅から乗りました。

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わ~いモノレールだよ!

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丘陵地に家が建ってるのがよくわかります。

 多摩動物公園とかを通って20分ほどで着いたぞ多摩センター!

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なんか歩道が広いしたてものもでかいし宗教都市のようだ……しかも奥にあるのが「パルテノン多摩」……。

とりあえず駅のすぐ近くの東京都埋蔵文化財センターへ。

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縄文時代の植生を再現し、住居の復元も何棟かある縄文の森があるよ。館内含め無料)

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馬具(くつわ)!!!
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炭化した古代のわらじ!!!!

意気揚々と向かったパルテノン多摩の博物館ですが……

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改修工事中で休館してた。

いや、ホームページはちゃんと見たんですけど、そこにも休館中って書いてあったんですけど、なんでか母体のパルテノン多摩のたてものの一部は改装中でも博物館はやってると思い込んでいた……。

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茫然と裏の巨大な池のほとりにたたずむ……。

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鯉もいるしカモもいるし亀もいた。すごい。情報量の多い池

くじけない心を持った人間であるわたくし、くじけず近くに図書館を見つける。

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(廃校になった学校を改装したのかな?って感じの建物)

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郷土コーナーで関連してそうな本を見つけたのでその場で読んだ。

ということでわりかしへとへとになったので、ドトールの強いやつ(「ドトール珈琲店」)でスキレットで焼いたフワサクなパンケーキ食べて、また延々と京王線に乗って帰宅しました。

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結論。

 お疲れ様でした!!!!

2020年前半期振り返り

もう今年も半分は終わってしまいました。みなさんいかがお過しでしょうか。どうかすこやかで安全でありますように。遠くの見知らぬひとにも、切にそう思う今日この頃です。

 

律儀に振り返り記事を書くことを守っています。今年前半振り返りです。

 

年始の記事

michishikagami.hatenablog.com

 

第一四半期の記事

michishikagami.hatenablog.com

 

執筆・同人活動以外の生活習慣について

年始と第一四半期で決めたことをまとめるとこんな感じ。

  • フルタイムの仕事をする
  • 寝込まない
  • 就寝・起床時間を常時同じにする(土日は疲れているので起床はゆっくりになるのはOK。ただし寝る時間は一定)
  • ツイッターを15分以上見ない

フルタイムのお仕事はいちおう首にならずに続いていますが、たま~に欠勤しますね……。これ、持病というか体質のせいなようなんですが、こればっかりはいまんとこどうしようもないですね……。有給早くついてほしい……

去年を最近振り返っていて思ったんですが、どうも生活に刺激が強すぎて、それが良い悪い関係なく負荷になっていた、という点もあるのかなあと。去年はコロナもなく四方八方に出かけていたのですが、その分寝込むことも多かったので。つまり方針としては年初のものは間違っていないと思います。

就寝・起床は、平日は仕事なので不可抗力で一定で、土日も寝る時間は一定にできています。そのほうが楽というか、体が慣れている感じになってきました。

最後のついったについてですが(笑)、きょう見返して思い出したくらい漫然と見てしまっているwので、疲れているときや寝起きのときなど、意識してほかのことをしようと思います。思い出した。忘れないぞ。

いや実際問題、精神によい影響が出るのはツイッターじゃなくて読書なんですよ。寝起きは眠くなるけど。でも気分が悪くなったりはしないし、むしろ良い気分になるんです。そこも思い出した。忘れないぞ……。

執筆について

  • 執筆量を維持・増量
  • インプットを増やす

仕事が間引き出勤になり、休みが増えていた4・5月は順調だったんですが、六月はあまり思うように書けていませんでしたが、コワーキングスペースの契約を始めました。そうしたらいちおう、その日は進む感触がありました(1日しか行けていないのですが)。図書館のPCスペースが使えないので、長時間粘る場としてお金を出すことにしたのですが、家では長時間やろうとするとついほかのことをしてしまうので、これはいい選択だった思います。継続予定。

インプットについてですが、通勤の電車のなかで結構時間が取れるので、それと夜寝る前などでカバーしている感じです。

同人活動について

  • 作業会の主催
  • オンラインでのコミュニケーションを積極的に
  • 手を動かす

コロナの影響でなかなか多人数が集まる作業会は難しいのですが、一回自分込みで二人の作業会をしました。やはり自分以外にがんばっているひとがそばにいるのは集中しやすい……。

オンラインのコミュニケーションはあんまり活発にはしていませんが、これはまあ、あんまりやり過ぎると去年のような強すぎる刺激になるような気がするので、ぼちぼちやっていきます。5月はテキレボEXという、通販型の同人イベントに参加し、地方の即売会程度?の頒布数になったので、アンテナは張りつつ、無理はしないようにやっていきたいです。

手は動かしたいと思うのですが、いかんせん平日は疲れているし、休日は家事や執筆をしていると終わってしまうので、時間を捻出していきたいなあ。まあこれは新刊の原稿ができたら否応なしにやるのですが。

今後

新刊を当てる予定だったテキレボ11(11/1予定だった)が延期になってしまい、『根を編むひとびと』についてはスケジュールを組み直しました。11月の文フリ東京予定にしています。文フリ東京自体が中止になった場合でも、通販などで同時期に頒布を開始する予定です。

いまの状況をまとめると、引きこもる、ですね。出かけていったりほかのひとに会ったりするのが難しくても、本もあるしネットもある。自分でどうにもできない他人や世界に右往左往するのではなく、自分の望み、自分の知りたいこと、自分の書きたいものを見定めていく行いが重要だと思います。本を創ることを続けることには変化はありません。アンテナを張りつつ、自分に必要なことをしていく。ほかは切り捨ててもいいし、余裕があったら受け入れて、無理そうだったらシャットアウトする。そんな感じです。無理せずいきましょう。

2020年第一四半期振り返り

 

michishikagami.hatenablog.com

 どうも。鹿紙です。世の中はたいへんなことになっていますが、ぼちぼちやっていきます。

手帳に「第一四半期振り返り」って書いてあって思い出したんですが、振り返りしなくちゃね! ということで振り返り記事です。1月時点の今年の展望は↑の通り。

 

方針と目標に対するコメント

フルタイム就業、始めます

→始めました! 世の中がたいへんになっているちょうどぎりぎりくらいの時点で、フルタイム職に就けることになりまして、きょうまで継続しています。だいたい五年ぶりくらいなんですが(フルタイム就業が)、体調面ではほぼ問題なく(一回寝坊しましたがw)、業務内容も自分に合っているようで、順調です。今後のことはあまり見通しがないですが……これはどなたも同じですね……。

 

執筆量を維持・増量

→仕事始めて二週間くらいは、さすがに思うように書けなかったのですが、いまは平日も一日1000字くらい、休日は2000~5000字くらいを継続できています。出かけるときはリュックにポメラを入れて、電車で座れるので(時勢上)、そこでも書いています。

 

イベント(直接)参加、手製本を(一昨年より)減らす

旅行も減らす

→これ、実現しようとしているうちに世の中がたいへんなことになり、強制的に実現してしまいましたね……。手製本ですが、ふだんはほぼしていないのですが、このご時勢で増えた自宅の時間をやりくりして、再開したいと思っています。きょうとか。執筆してて世の中のことで気が散ってしまったりしても、製本は手を動かしていれば成果が出せるとてもすばらしい営為なので(笑)、継続したいです。

 

本を創る、という行為の重要性をつよく感じています。いまは書き、つくり、通販に出し、在庫になってしまってもいいから、売るほどの本を持っている。そのことが重要なのです。テキレボさんのようにお買い物代行オンリーのイベントという新たな形態が生み出された際に、すんなり対応できるように。同人界や文学、創作という広いくくりの世界を継続していくために。そうできることが、自分の心身の健康にも重要だと考えています。

 

インプットを増やす

→家では紙の本を、電車ではKindleを読むようにして、わりと達成できています。文学作品は今年に入って3冊読めました。

 

四半期で振り返り・修正をする

→この記事です。

 

イベント直接参加

→これが、予定が立たなくなってしまいました……。まず、5/31予定だった静岡文学マルシェは中止となりました。秋に予定を立てていたイベント群も、まだ公の発表はないですが、状勢によってはなくなるかもしれません。通販強化などに努めたいと思います。

 

発行予定の新刊

二作とも、執筆は順調です。

 

・誰にも公開しないなにかをやる(執筆中の原稿でもOK)

新刊予定は二作とも、現状公開していません! えらい。

 

・作業会の主催

生身の人間が集まる会は当面不可能となったので、ディスコード等を使った会を主催予定です。きょうもやります(笑)

 

・ウェブの短文企画に参加する

これはまだですね。情報収集に努めようと思います。

 

やらないこと・やめること

・寝込む

やってない! えらい。就寝・起床時間が毎日一緒なので可能なのでしょう。

 

ツイッターを15分以上見る

これはやってしまっている……。朝ベッドでぼんやりしているときとか、休憩しよ……と思って見たときとかやってしまいがち。意識して意識をついったらんどから離していきたい。

 

・下読み依頼

やっていません。継続。

 

新たな方針

・就寝・起床時間を常時同じにする(土日は疲れているので起床はゆっくりになるのはOK。ただし寝る時間は一定)

 

・執筆継続・インプット継続(ついったからの代替)

 

・オンラインでのコミュニケーションを積極的に
作業会の主催、企画への参加、進捗状況の報告

 

・手を動かす
情報を漠然と浴びるのではなく、インプットできないときは製本など手を動かす作業をする

 

以上です。次回は7月に振り返り予定です。

#創作2019_20 2020年展望編

2019年の回顧についてはこちら。

 

michishikagami.hatenablog.com

 

2020年・方針と目標

フルタイム就業、始めます

いままでパート勤務だったんですが、体力が回復してきたので、フルタイムに復帰しようとしています。これ書いている時点で職場はまだ決まっていないのですが……。1月か2月初めには決めたいです……。しかしこればっかりは世の中の需要と供給やタイミングもあるので、若干の妥協をしたりしつつお金は稼ぎたい。

で、わりとこのことを実現するために2020年はある感じなんですが、そうは言っても小説も書かないと死んでしまうというか死にたくなるので(実話)、小説・同人関係の方針は以下になります。

 

執筆量を維持・増量

できるのかそんなこと……というのもありますが、これもやってみないとよくわかりません。去年~今年の実績を見るに、年々執筆量は増えている(1.5倍くらい)ので、今年も行けるんじゃないかな~と。また1.5倍だと27万字になるのですが、それは難しそうなので(1日に1万字以上とかの爆速な方々がそれをやっているイメージ)1ヶ月3万字、それを8ヶ月続けて24万字、それ以外は資料読みやプロット、として、年間24万字かな、と思っています。これは小説以外のエッセイなども含めてなので、小説としては23万字程度のイメージです。

ちなみになんで文字数増やしたいかというと、人生が短いからです……(書きたいものはいろいろあるが、なかなかそれを自分の人生内でやりきれるかというと計画して実行しないと無理っぽい)

 

イベント(直接)参加、手製本を(一昨年より)減らす

直接参加のイベントは4つくらいに絞ろうと思っています(今年は7つ参加した)。体力温存、準備の労力を執筆に振り分けるためです。
手製本も今年はあまりというかほぼやっていないのですが(既刊の簡単なコピー本と絵本っぽい掌編などは手製本した)、2020年もほぼやらないというかたちで。しかし11月の新刊は手製本だ。10月は手製本します……。既刊、職探し中に製本したいけどできるかな~わかんないな~という感じ……。製本すれば材料は減って部屋は片づくんですけどね……。

 

旅行も減らす

遠征のイベントが減れば減るだろうし、観光や息抜きも頻度を減らす方向で行きたい。しかし旅行というのは追いつめられて手が勝手に予約しているものなので……。いやでも、日頃日帰りで温泉に行ったりしていればそういう追いつめられ案件が減ると思うので、そこらへんは工夫していきたい。

 

インプットを増やす

毎日の読書(通勤時もツイッターじゃなくて本を……読む……)、アンテナにひっかかった講座や展覧会に行く、などしていきたい。
読書量目標:文学作品(海外文学など)年間10冊、1ヶ月1冊、10日で100ページ、1日10ページ
資料とかは必要に迫られて拾い読みする習慣はできているのでそこは心配していないです。が、海外文学積ん読減らしたい……。

 

四半期で振り返り・修正をする

これはいままでできていなかったので、やります! 記事に上げます! まずは四月! ついで7月・10月・12月(年末)。
年間で決めてても実行の状況をこまめに点検しないと、忘れるし漏れるしで。手帳に「四半期振り返り」って書いとこ……。

 

 

2020年 予定

上記のようなことをしつつ、いま考えている予定は以下の通りです。

 

イベント直接参加

5月末 静岡文学マルシェ(申し込み済) 新刊なし
9月 文フリ大阪かブックハンター仙台(やるっぽいことを主催さんが言っているのですがこの月かどうかは不明) 新刊なし・試し読みくらいは配りたい
11月初 テキレボ 新刊あり
11月下旬 文フリ東京 新刊あり

 

発行予定の新刊

二作予定していますが、いずれも百合です。2020年のわたしは百合の国に住む。


『根を編むひとびと』予定字数15万字 テキレボ新刊 手製本 SFファンタジー
『玻璃の草原』予定字数7万字 秋の文フリ東京新刊 印刷所製本 歴史もの

 

の二冊です。

 

執筆スケジュールとしては二作並行してやるかたちで、


1~2月 資料読み、プロット、習作執筆
3~9月 『根を編むひとびと』執筆
5~10月 『玻璃の草原』執筆
10月 『根~』の手製本
11月 『玻璃~』入稿
12月 さらに次の作品の資料読み


という感じにしたい。

 

委託について

サークルさまにお預けするタイプの委託は、手が空きそうな時期はどんどんやりたいですし、一般書店さまでの委託・買い取りにむけての営業も続けようと思っています。がとくになにも形になっていないので未定。

 

その他やりたいこと

・誰にも公開しないなにかをやる(執筆中の原稿でもOK)

わたしはかなりこう……控えめに言っても……全公開体制なところがあり……作成途中のものとか、たいせつにしているものとか、ほかの方の意見を「聞きたくない」ものとかは非公開にしようと思います。2020年は下読み依頼なしです。たぶん……。

・作業会の主催

公開しないといいつつ他人と関わりたい上にひとりでやっているとこころが折れるので、↑の旅行を減らすかわりに日帰りを、と合わせて、ちょっとでかけてみんなで作業をし、でかい湯船につかるかおいしいものを食べる、みたいな緩い会をやりたいですね……。銭湯のコワーキングスペースとかで……。

・ウェブの短文企画に参加する

新刊が年の後半に固まっているので、それをカバーするためにも、ペーパーウェルとか三百字とか、交流兼発表の場みたいなところにはおじゃましたいと思います。

 

やらないこと・やめること

・寝込む

旅行や無理をすると寝込むので、それはやめたい……二、三ヶ月に一回くらい、ふつうのひとが風邪を引くくらいの頻度でいきたいですね。

ツイッターを15分以上見る

やめよう。その代わりに本を読もう。

・下読み依頼

いままでいただいた指摘があてはまらないか、確認したりしつつ、2020年は自作を自分で解釈する年にしたい。

 

以上です。来年もよろしくお願いします。

#創作2019_20 2019年回顧編(手帳の話もあるよ)

こんにちは! 鹿紙路(しかがみ みち)です。

今年もこの季節がやってきました。

 

#創作2019_20  です。

今回の記事の構成としては

  • 2019年展望編の答え合わせ(実績がどうだったか)
  • 2019年の回顧(参加イベント、執筆作品/量についての振り返り)
  • 2020年に向けての展望

のみっつに分け、この記事では1と2について書こうと思います(長くなると思うので分割します)。

 

本編の前に軽く自己紹介を。

 

ペンネーム:鹿紙路(しかがみ みち)

 

活動分野:一次創作文章(ほぼ小説)(ジャンルとしてはファンタジーや歴史物、あと百合)、手製本(自作をハードカバーの本にしたり和綴じの本にしたりして売る)

 

活動媒体:同人誌即売会(文章系もしくは一次創作オンリー、あとは百合イベント)、小説投稿サイト(セルバンテスカクヨムが主)

 

ここまで去年のコピペ(一部修正)。

 

2019年展望編の答え合わせ(実績がどうだったか)

 

michishikagami.hatenablog.com

 ↑が今年初めに書いた展望編です。

 

PDCAの記録を残す(手帳の話も)

日記(同人回りのこと、健康状態など、なんでも書く→身の回りで起きていることの整理になった)、手帳(マンスリーとガントチャート、todoリスト→予定・イベント管理、進捗管理)を利用して、「予期せぬ体調不良・イベント」→「じゃあこうしよ」→「なんとかする」という、PDCAもどきは出来たと思います。

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 ※一年間の全体のガントチャート。参加イベント予定、執筆予定

 

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※月間のガントチャート。この写真だと7月と8月。○のなかの数字は一日進める文字数(②の場合は2千字)チェックをつけてできたか確認する

 

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※todoリスト。これに書き込んで、できたものに二重線を引く。 

 

去年くらいから始めてもう完全に運用が軌道に乗り、来年もこのかたちで行こうと思うのですが、↑の紙類は三面に紙が貼れるバインダー(といいつつ金具を固定するのではなくクリップでとめる)みたいな手帳台紙を自分で作って使っています。

 

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こんなの。左から、年間・月間ガントチャート、(その裏にマンスリーの手帳)、todoリスト、日間30分ごとスケジュール(1面に二日分)です。

 

紙類外すとこんな感じ。ダイソーの金色のダブルクリップ(四角部分が透けてるので下の紙がみやすい)で紙を固定しています。右のほうにささっているのはリボンにひっかけたフリクションです。

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左を閉じるとこうなる。

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全部閉じるとこうなる。(B6くらいのサイズ)

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まあこれを作って使うような人間はわたしだけなような気がしますが(笑)なにかのご参考になれば。

 

執筆字数を増やす

いちおう目標は15万字で、それはクリアできました! いまざっと数えて18万字です。ちりつも~~~~ちりもつもれば~~~18万字~~~~(突然の歌唱)

文字数については、進捗ノートというサイトで管理していました。

 

2019年の実績

書いたもの

  • 『翼ある日輪の帝国』 2019年に入ってから書いた文字数:約36,000字
  • 『歌声』約131,500字
  • 長編小説作品合計:167,500字
  • 読書感想文エッセイ:約10,000字
  • 掌編二編(「残照」「習作 離散」):約2,200字

合計:約179,700字

 

うん、がんばった。「日輪」が予定より少ない字数でできてしまったので、「歌声」は意識して長め(15万字目標)にしようとして、結果こうなりました。(想定字数より短くなりがち)

エッセイもばかにならないですね……なんか目的をもって書く文章(感想文といいつつ、読んだものをオススメする文章として書きました)って、いろいろ考えないと書けないですし。

前年比:+約70,000字(昨年実績:約110,000字)

 

出たイベント

  • 予定:1/14 ガールズラブフェスティバル、5/6 文フリ東京、6/9 文フリ岩手、9月 ブックハンターセンダイ、11/24 文フリ東京
  • 実績:上記に加え8/4 わかやま文芸フェスティバル

急な体調不良等の欠席もなく(去年は……入院して文フリ大阪に出られなかった……)、予実が合致しました。よかったよかった。

結局6個イベントに出ている=二ヶ月に一回は出ている

前年比:-1回(昨年実績:7回)

 

数字まとめ

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思い返したら委託をわりとやっていた……お引き受けいただいたみなさまありがとうございました。

 

今年から始めたこと

書店にコンタクト

今年初めの展望には書かなかったのですが、今年の前半から、思い立って一般の書店さまに委託ができないか動いています。(見本誌とチラシを送る・メールを送る・訪問する)ただ、「日輪」も「歌声」も、まだ引き受けていただけるところが見つかっておらず……。なかなか個人で同人イベントで頒布するだけでは、広い層には届かないと思うので、来年はどこか見つかればいいなあと思っています。

講座や展覧会に行く

以前からも、たま~~には行っていたのですが、今年は意識してなるべく興味に近いものがあれば行く・通うようにしました。そのとき書こうとしているものだけではなく、次や次の次など、広く小説に関わりそうなものについてです。そうしないと、いざ執筆で必要になったときには行ききれないんですよね。今年はやるけど来年はやらないとか、タイミングもあるので。これはいまダイレクトに次の、来年用のインプットとして役に立っています。

 

2019年所感

執筆字数や新刊の長編二冊を発行できたことに関して

よくできました! という気持ちでいっぱいです。そのために、スケジュール管理・進捗管理をがんばった……。あと追い詰められながらいろんなところ(出勤前の朝や出先など)で書いた……。

 

旅行に行きすぎでは?

イベントの遠征や、執筆缶詰用や、ただ単に観光など、目的はいろいろなんですが(そういえば仕事でも泊まり出張があった)、三週続けて週末旅行とか、一ヶ月ごととか、われながらよく行ったなあと思いますが、わりと帰ってきてすぐ寝込んでいる。まあ根治しない病気の患者なので仕方がない部分もあります。が、もうすこしこう……じっとできないのか(=ぶったおれないようにできないか)……。日帰りで自然に触れたり温泉に浸かったりもして、夜は家で寝るかたちにできないか……そこは2020年の課題です。仕事も変わるしな……。

11/24新刊 『歌声』について

また歴史連作短編集を出します。今度は上代日本(「日本」という呼び方がなかった時代含む)の数百年を舞台にした、歌と物語、それを文字に残すことについての小説です。

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B6、246頁、1800円
表紙:里紙さくら+フルカラー+白一色オンデマンド印刷+箔押し
本文:章扉に色上質若草を使用(その他は淡クリームキンマリ)

各章 地図・系図・年表などを併記

「ひとが死んで歌うひとがいなくなっても、 その歌は残るのよ。あとになって、 それがまた声に出されて歌い直されるの。 昔の歌い方とはちがうかもしれないけれど、 それも歌い手や、聴くひとのこころを 打つのでしょう。 そういうことをいましているのよ。」

 

11/24 文フリ東京29 新刊です。スペース番号はシ-06。

c.bunfree.net

第四回文学フリマ京都 [2020年1月19日(日)] でも、ヨモツヘグイニナさまのスペースにて委託頒布頂く予定です。

Booth通販は予約受付中です! 11/25ころ発送となります。

michishikagami.booth.pm

今回はKindle化の予定はありません。

新益京(藤原京)の時代。没落した渡来系の一族に 生まれた久波(くなみ)は、七人の子どもをすべて失い、困窮していた。 職を求めてやって来た都で、彼女は歴史書編纂のため、 歌と物語を各地で集める仕事を得る。 孫のような歳の奴の青年を従者として、古代国家日本の 栄光と敗北を見つめる旅が始まる。 記紀歌謡・万葉集題材、十三章構成、歴史連作短編集。

 

第一章 ある史(一) 渡来系に生まれた久波は、子を亡くし、都に出仕する。

 

第二章 高志の国の女王 越(こし)の国の国つ神、沼河姫への大国主の求婚。

試し読み: https://cervan.jp/story/p/5626

 

第三章 わが名を呼ばう君 女性として生まれたヤマトタケルの、はげしくうつくしい生と死。

 

第四章 ある史(二)

 

第五章 明して通れ 衣通姫(そとおりひめ)とよばれた、王のむすめ・軽は、戦の歌を支えに旅立つ。

 

第六章 冥き目の武 ヤマトタケルの物語を聞いて育ったワカタケル大王の、殺戮とあがき、一瞬の光。

 

第七章 ある史(三)

 

第八章 漕ぎ去にし舟 のちに継体天皇と呼ばれる夫に従いヤマトへ移った目子(めのこ)は、日の光を浴びることのできない大王のむすめ・手白香(たしらか)に出会う。

試し読み:https://cervan.jp/story/p/6443

 

第九章 真刀を以て 推古天皇の、修羅の相食むような時代。

 

第十章 ある史(四)

 

第十一章 錦の紐をときさけて 皇極・斉明天皇の、ささやかな幸福と、晩年の絶望。

※この章とこの次の章は、おばおねアンソロジー『乞ひぞ募りて』所収の拙作「歌声」が関連作です。お持ちでない方は合わせてどうぞ。

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第十二章 楽浪 天智天皇に召された額田は、かれの孤独を見つめる。

 

第十三章 ある史(五)、帝国の詩人 久波は持統上皇とともに吉野に滞在する。柿本人麻呂と三人で語らい、歌をかわす。

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『歌声』下読み募集について

概要:2019年11月に発刊予定の短編連作集『歌声』の下読みを募集します。

 

募集期限:2019年6月30日

 

募集人数:3~5名程度

 

内容:1~3のオプションからご希望を選んで頂き、第一稿もしくは二稿を読んで、感想・指摘を頂く。

 

お礼:献本一冊(あとがきなどで謝辞としてお名前を記載させていただくことがあります。ご不要でしたらお知らせください)

 

作業の流れ:鹿紙が作成した原稿をグーグルドライブ上にアップロードする→それを読み、感想・指摘をツイッターのDMもしくはメールで送る。

 

オプション:読む場合の分量・頻度について、選択肢があります。


1 都度(2000字前後、週二回程度)
2 章ごと(10000字程度、月2~3回程度)(連作短編集のため、章ごとにある程度物語にまとまりがあります)
3 二回(5~7万字程度、2ヶ月に1回程度)

ご希望のオプションによって、DM、メールでのお知らせの頻度を変えます。返答の感想・指摘については、1・2・3いずれもご都合のよいタイミングでかまいません。ただし、10月中には最低1回は感想・指摘を送ってください。(推敲に役立てるため)
なお、アップロードの頻度については、原稿の進捗状態によって変更になることがあります。

 

返信する感想・指摘事項の内容:ご自分がこの物語の本を買った読者だったら感じたこと、考えたこと、違和感を感じたこと・わかりにくかったことなど、なんでもかまいません。書き手でもある場合、自分がこの物語を書いたとしたら、ここはこう変える、などの事項でも歓迎いたします。ただし、その事項が実際にわたしの作品に反映されるとは限らないことを、言わずもがなですが付け加えます。

 

『歌声』あらすじ:藤原京に都があったころ。没落した史(ふみひと)の家に暮らす55歳の主人公は、子どもを亡くし貧窮していた。つてをたどり王宮での仕事を求めたところ、史書編纂の事業にあたり必要とされた、歌や物語の収集のため、地方に旅立つことになる。

彼女はそこで、孫のような年齢の青年を従者として、各地の歌と物語を集め始める。

歌と物語に触れるにつれ、明らかになる古代国家日本の栄光と敗北。今は滅んだ百済という朝鮮半島の国から来たひとびとを祖先にもつ彼女は、青い垣根のように連なる山々の草を踏み分け、この国のひとびとを再び知る。

※以下は各章のモチーフ・主人公

第一章 ある史(一)
第二章 高志の国の女王 ※八千矛神の越の国への求婚
第三章 わが名を呼ばう君 ※ヤマトタケル
第四章 ある史(二)
第五章 明かして通れ ※木梨軽皇子と衣通王
第六章 高光る日の武(たける) ※雄略天皇の時代
第七章 ある史(三)
第八章 漕ぎ去(い)にし舟 ※継体天皇の時代
第九章 真刀(まさひ)を以(もち)て ※推古天皇
第十章 ある史(四)
第十一章 錦の紐をときさけて ※皇極・斉明天皇
第十二章 楽浪(ささなみ) ※天智天皇
第十三章 ある史(五)
第十四章 帝国の詩人 ※柿本人麻呂持統天皇

以上、総分量10~15万字程度

わたしの小説を読んだ事がある方はご存じかも知れませんが、物語の必然として性描写・残酷描写が入ることがあります。

事前により詳しいあらすじを知りたいという方は、ご一報ください。

 

応募方法:ツイッターDMもしくはメールで、希望のオプションと連絡方法をお知らせください。